SOLIDWORKS 2025 機能紹介

発売から30年を迎えようとしているSOLIDWORKS。近年では3DEXPERIENCE Platformとの連携が強化され、従来にはなかったコラボレーション機能をご提供しています。SOLIDWORKS 2025では、3D CAD機能においてもさらなる「進化」と「深化」を推し進め、開発プロセスを合理化・迅速化する強力な機能を搭載しています。

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  • * 本ページでご紹介している機能の中には、一部SOLIDWORKS 2024で利用できる機能も含まれています。

SPアップデートによる機能拡張

SOLIDWORKS 2025より、年間を通して実施される各SPアップデータにおいて順次新機能を搭載していく形態へと変更されました。これにより、メジャーアップデートリリースのタイミングを待たずにいち早く新機能をご利用いただけるようになりました。

基本機能

Z上方向テンプレート

SOLIDWORKSでは、これまでモデリング空間でY方向をデフォルトの上方向として作成していましたが、新たにZ方向を上方向に指定して新規部品、アセンブリを作成できるようになりました。用途に応じてY方向、上方向を指定できるため、座標の上方向が異なる他の3D CADシステムでSOLIDWORKSデータを利用する際にモデルの向きが変わってしまう問題を解消できます。

SOLIDWORKS 2025 で作成されるデフォルトテンプレートのみ対応

参照ジオメトリのパターン化

平面、軸といった参照ジオメトリを基に直線パターン、円形パターンを作成できるようになりました。製品全体の構造を検討するレイアウトパーツの作成や鋼材モデルのレイアウトを定義するために多数の参照ジオメトリを作成するオペレーションが容易になり、設計の柔軟性も向上します。

一定間隔で基準面を作成したい場合など、パターンにより一括で対応可能

部品

シルエットDefeatrue

モデルの形状を簡略化する「Defeature」機能では、これまでアセンブリのみだった「シルエット」方法による形状の簡略化を新たに部品でもサポートしました。モデル利用時のパフォーマンスへの配慮、社外とのデータ共有時に知的財産保護など、さまざまな目的でより柔軟に簡略化形状を作成できます。

部品レベルで元の形状に寄せたシルエットによる簡略化に対応

面取りエッジの一括選択

「フィレット」などのコマンド利用時に表示されていたエッジ選択を補助する「選択ツールバー」が、新たに「面取り」コマンドでも利用できるようになりました。1カ所のエッジを選択するだけで関連する他のエッジを一括で選択できるため、より迅速にフィーチャーを作成できます。

指定した方法で多数のエッジ要素を一括で選択可能

板金:ベンドノッチ

板金では新たに「ベンドノッチ」フィーチャーが追加されました。製造時に加工オペレーターがプレスブレーキによるベンド位置を把握しやすいようにするためのノッチを簡単に追加できます。

三角形、四角形、円形でサイズを指定したノッチを作成

溶接:構造システムの強化

フレーム設計を行う構造システムでは、複数のコーナーが交わる合成コーナーのトリム設定をよりスムーズに実施できるように強化されました。
PropertyManagerのコーナートリートメントボックスに対象となる鋼材のトリム方法、順序などの情報が全て表示されるようになったうえ、鋼材を選択するとグラフィックス領域で設定オプションがコールアウトとして表示されるので、よりスムーズに設定を定義できます。

トリム設定時の鋼材の選択、オプション設定操作を全てグラフィック上で実施できる

アセンブリ

大規模デザインレビューモードの強化

従来、搭載されている大規模デザインレビューモードがさらに強化され、デザインレビューモードで開いたアセンブリで「干渉認識」を使用できるようになりました。

また、構成要素へ素早くアクセスできる「選択階層リンク」や、一時的に別ウィンドウで構成部品を表示する「構成部品プレビューウィンドウ」など、より多くのレビュー向け機能にも対応しました。

部品点数の多いアセンブリでも大規模デザインレビューモードで干渉箇所を検証可能

SpeedPakの強化

アセンブリに構成部品として組み込む際に情報量を制限してパフォーマンスを向上できるSppedPakでは、構成部品となるサブアセンブリ側にSpeedPakコンフィギュレーションがなくとも、SpeetPakインスタンスとしての挿入や、挿入済みのサブアセンブリに対してトップアセンブリ側でSpeedPakを作成できるようになりました。

事前にサブアセンブリを編集してSpeedPaを作成するといった準備を行わずに、迅速かつ柔軟にアセンブリを簡素化できます。

PDM上で編集権限を持たないサブアセンブリでも容易にSpeedPakを生成してパフォーマンスを向上

図面

図面の再読み込み

これまで3Dモデルでのみ対応していた「再読み込み」コマンドが図面でも利用できるようになりました。オープン後に行った作業内容を取り消してやり直したい時、一度閉じて再び開くという操作を行わなくても、スムーズにリスタートできます。

図面でもファイルを閉じずに再読み込み処理が可能

カットリスト情報を利用した部品表数量の上書き

「部品表の数を使用して量を計算」オプションにより、部品表で数量を表示する項目にカットリストプロパティの数量×長さを計算した「合計長さ情報」を表示できるようになりました。製品によって数量ではなく、必要な長さ情報を伝えたい場合など、用途に合わせて表示を切り替えられます。

調達部門などへ製品に必要となる長さ情報などを伝えたい場合にオプションで対応

マルチプロダクト

PDM:新しいウィンドウで表示

CAD画面上で選択したファイルをエクスプローラーのウィンドウで表示する「新しいウィンドウで表示」コマンドが追加されました。手動で保存先フォルダーを表示する操作を行うことなく、瞬時に新規ウィンドウでボルト内のデータを表示できるので、モデルの使用先やBOM情報などを確認したい時にシームレスに移行できます。

CAD画面からエクスプローラ画面を瞬時に呼び出せる

MBD:スケッチ寸法からDimXpert寸法生成

MBDで表示するDimXpert寸法をスケッチ寸法から生成できるようになりました。これまでモデリング時にスケッチで寸法定義した後、再び「サイズ寸法」コマンドでDimXpert寸法を作成するといった類似した作業の繰り返しが必要でしたが、スケッチ寸法からそのままDimXpert寸法を生成することでより効率的にモデルベース定義が行えるようになります。

スケッチ、DimXpertの両方で寸法を追加する二度手間を省略して作業を効率化

CricuitWorks:全SOLIDWORKSグレードで利用可能

これまでSOLIDWORKS Professional以上のグレードに含まれていた「CircuitWorks」が全てのグレードで利用できるようになり、回路基板設計を行うECDAとより柔軟な連携が可能になりました。

また、基盤設計のデータ授受で使われるIDX形式でより多くの情報を取得できるよう機能拡張も行われており、ECAD‐MCAD間でより柔軟な連携ができるよう強化されています。

Simulation:結合機能の強化

Simulationでは、モデルの接続状態を定義する結合機能をはじめ、解析の精度向上につながる強化が行われています。

  • ピン結合
    穴付近で生じていた応力集中を緩和できる「分布」オプションが追加。

  • エッジ溶接結合
    より詳しく評価結果を把握できるよう、新たに「推定のど厚サイズ」「計算のど厚サイズ」の計算に対応。

  • スプリング結合
    より詳細なパラメーターでばね剛性を再現できるよう新たに「汎用(はんよう)的スプリング結合」が追加。

そのほかにもさまざまな強化が多数

ここで紹介した以外にもSOLIDWORKS 2025では製品開発におけるさまざまなシーンに有効な機能強化が行われており、より良い設計をより早く行えるようにする強力な機能を搭載しています。

また、SOLIDWORKS 2025ではメジャーアップデートだけでなく、年間を通して提供されるSPアップデートでも機能強化が行われるため、最新の機能をより早くご利用いただけます。

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SOLIDWORKS 2025 新機能

主な内容

  • 基本機能
  • 部品関連
  • 拡張機能

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