主な内容
- FlowDesigner 製品特徴
- 導入事例と製品動画
- 5分で分かる 解析事例
室内温度が変化したら、吹出温度や風量を変化させたい!
家の中でエアコンを利用しているとき、温度設定をして運転させていると思いますが、実は、エアコンは室内が快適な温度になるように、吹出条件を変化させて運転しています。例えば夏の暑い日に、部屋の温度が外の気温と同じくらい高い場合、最初は低い吹出温度で室内全体の温度を下げようとします。それが一定のレベルまで下がったら、徐々に温度を上げて吹き出しています。つまり、エアコンの中で吹出温度を調整しているのです。
室内の温度に応じて吹出温度を変える設定は、FlowDesignerの「リンク設定」にもあります。
通常は、吹出風量に対してエアバランスをとるように吸込風量を設定しています。風の量は吹出分だけ捨てればよいですが、温度とは無関係に室内の空気を捨てているため、吹出口と吸込口の位置によっては、温度調節した空気を無駄に捨ててしまうことも考えられます。
一方で、吸込空気を冷やすことができれば、エネルギーの消費を抑えることができます。温度に合わせて吹出温度を変えると、さらにエネルギーロスは小さくなります。
FlowDesignerの空調機モデルを用いると室内の温度変化のシミュレーションを行えます。
リンクさせる吹出口と吸込口を選びます。
吸込空気の温度ごとの吹出温度をテーブルで設定します。今回は、吸込温度が高いほど吹出温度が低温となるよう設定しています。
空調機モデルの「設定あり」と「設定なし」のモデルを比較してみます。以下のように条件を変えて設定しています。
初期状態は「設定なし」モデルと一緒ですが、吸込温度が変わると吹出温度も変わっていることが分かります。
吸込温度 | 35℃ | 33℃ | 30℃ | 28℃ |
---|---|---|---|---|
吹出温度 | 18℃ | 20℃ | 23℃ | 25℃ |
上記のように、60秒後の温度分布を比較すると、空調機モデルを使用しない場合、18℃の領域が比較的大きい範囲を占めます。ただし、18℃だと実際には冷え過ぎの状態です。一方、空調機モデルを使用すると、60秒後には25℃前後の領域が支配的です。このように、FlowDesignerの空調機モデルを使用すると実際の空調機のふるまいに近い様子も再現できます。
FlowDesignerの空調機モデルを用いると、室内温度の変化に応じて吹出温度を変化させることができます。これによって、室内の温度がどのように変化するのか、それに応じて、省エネ運転の制御温度についても検証できますので、実際に近いシミュレーションの実現が可能となります。ご興味をお持ちの方は、FlowDesignerの機能・動画・事例などをまとめたカタログにてご確認ください。
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主な内容
FlowDesigner解析事例26後編:オフィスビルの室内温熱環境解析(シミュレーション編)
今回は快適なオフィス環境を実現するために温度環境を調べます。後編では、ArchiCADからインポートしたCADデータを用いた解析を行います。人体、機械、日射による発熱条件や壁などの熱伝導条件を設定し、シミュレーションから見えてくる傾向や課題とは?
FlowDesigner解析事例26前編:オフィスビルの室内温熱環境解析(モデリング編)
今回は快適なオフィス環境を実現するために温度環境を調べます。前編では、ArchiCADと解析ソフトFlowDesignerの連携や、ライブラリ機能を用いたモデルの作成方法をご説明します。空調能力や温度ムラの発生もシミュレーションで解析できます!
FlowDesigner解析事例23後編:オフィスビルの空調解析(BIMデータ活用術編)
「これまでに使用したCADデータはどのように作っているの?」という声にお応えし、解析を行う前にどのようなCAD/BIMデータを準備しているのかご紹介します。前編:ArchiCADデータを用いたオフィスビルの空調解析(シミュレーション編)とあわせてご覧ください。
FlowDesigner解析事例23前編:ArchiCADデータを用いたオフィスビルの空調解析(シミュレーション編)
第23回前編はBIMデータを活用し、あるビルの1室の温熱環境解析を行います。後編ではどのようにしてBIMデータを用意したのかという解析以前の準備段階をご紹介しますので、前編後編あわせてご覧ください。
FlowDesigner解析事例16:空間温度の均一化
空気は暖かいと上昇し、冷たいと下降します。そのため、温度のムラがない快適な空間を設計することは気流・熱の流れについて熟知していても至難の業です。FlowDesignerの逆解析機能を使用すれば、効率的に解消することができます。